著者:木崎涼
大手税理士法人で多数の資産家の財務コンサルティングを経験。ファイナンシャルプランナー、M&Aシニアエキスパートの資格を持ちながら、執筆業を中心に幅広く活動している。
投資を始めるなら、自分にとって身近な企業に目を向けてみましょう。実は医療業界には、急成長中の企業がたくさんあります。自分が働く業界なら、リアルタイムで業界動向を知ることもできます。今回は、株式投資をする看護師が注目したい、医療業界の有望企業を紹介します。
コロナ禍によって自粛やテレワーク、巣ごもりが増えたことで、ネット証券の口座開設数が激増しています。
大手ネット証券のSBI証券は、口座開設数が500万を突破したことを発表しました。また、同じく大手ネット証券の楽天証券は、特に若年層や投資初心者、女性の新規口座開設が増えていると分析しています。
2019年は老後2,000万円問題が話題になり、一気に資産運用に注目が集まりました。今後も、投資を始める人は増加していくと予想されます。
世の中の流れに敏感な看護師の中には、すでに投資を始めている人も一定数います。
看護師は専門職であり、給与水準も比較的高いですが、給与に少しも不満がないという人はほとんどいないでしょう。ゆとりある老後生活を送るため、病気やケガをした時にあわてないため、好きなことにお金を使うため。目的はさまざまでも、資産は多いに越したことはありません。
自分の望む人生を実現するためにも、投資を検討してみましょう。
アメリカの投資家ピーター・リンチは、「自分の身近なサービスに目を向けて投資することが成功への近道」と言っています。身近なサービスには、そもそも知識があることに加え、最新情報が常に手に入りやすいこと、興味関心を持ちやすいことなど、メリットがたくさんあります。
看護師が投資をするなら、ちょっと視点を変えて、医療業界の企業に注目して見ましょう。
医療は私たちが生きていくうえでなくてはならないサービスです。そのため、世の中が変わったとしても、ニーズがなくなることはありません。
また、現在はIT化が推し進められるなど、変化が激しいのも特徴です。多くの有望な企業が、新しいサービスを次々と開発し、急成長を遂げています。
こういった点を踏まえても、医療業界は投資先としても十分すぎるほどに魅力的な業界といえます。
また、看護師として働いていると、「もっとこうだったらいいな」「こんなサービスがあるとみんな助かるだろうな」という発想が生まれることもあるでしょう。こういった希望を叶えるサービスが今後生まれれば、その企業の株は大化けする可能性があります。
看護師としての経験を、仕事だけでなく投資にも活かす視点を持つことが大切です。
最後に、現在注目されている医療業界の企業を4つ紹介します。これらの企業はコロナショックからの回復も早く、今後ますます成長する可能性があります。投資を始めたい看護師は、ぜひ参考にしてみてください。
※株価はさまざまな要因によって決まるため、株価が上がるという保証はありません。ご自身の責任で最終的な投資判断をしてください。
「m3.com(エムスリードットコム)」という会員制サイトを運営する企業。転職サイト「エムスリーキャリア」や医薬品情報が掲載されている「MR君」など複数のメディアを運営しています。2017年には、アメリカのフォーブス誌の「世界で最も革新的な成長企業ランキング」で5位を獲得しました。
高齢社会における情報インフラを構築することを目的として、介護・医療・シニアライフといったテーマで数多くのサービスを提供する企業。海外では16ヵ国に事業展開し、16期連続で増収増益を達成するという急成長ぶりを発揮しています。
「CLINICS(クリニクス)」というオンライン診療アプリを提供している企業。「MEDLEY(メドレー)」という情報発信サイトの運用も行っています。医療機関ではなく自宅で診療を受けたり、インターネット上で健康の悩みを解決したりといった動きは、今後ますます活発化していくでしょう。
医師専用コミュニティサイト「MedPeer(メドピア)」を運営する企業。企業向けマーケティング支援や広告・リサーチ事業も行っています。また、個人の予防や健康管理をサポートするためのサービスも充実しています。
投資を始めてみるとお仕事や生活の中でも、今まで気づかなかったものが見えてきます。看護師ならではの経験は投資の中でも役に立つはずです。