外国人患者数の増加にともない、職場で英語力を求められることも。こういった事情から、キャリアアップのため語学留学を検討する看護師が増えてきました。看護師が語学留学するには、どのくらいの費用が必要なのでしょうか?この記事では、語学留学という選択肢について解説し、必要資金の賢い貯め方を紹介します。
グローバル化が進むにつれ、外国人患者数も増えつつあります。外国人の患者さんとコミュニケーションをとるには、英語力が欠かせません。とはいえ、英語力をどうやって習得すればいいか悩みますよね。
キャリアアップのため英語力の向上を目指す看護師に人気の選択肢が、看護留学です。医療現場で実際に英語を話せるようになるには、日常会話を学ぶだけでは十分ではありません。
看護留学では、海外の大学や専門学校、医療機関で、現場で活かせる実践的な医療英語を学べます。
看護留学の目的は、人によってさまざまです。
「英語力を伸ばしたい」という看護師もいれば、「海外でキャリアを積みたい」「海外の看護師資格を取得し、将来的に移住したい」といった看護師も。
留学期間や留学のプログラム内容も、目的によって変わります。
留学先の選択肢としては、カナダ、オーストラリア、アメリカ、イギリス、ニュージーランド、ハワイなどがあります。
看護留学の費用は、学費や滞在費を含めて1年間で約200~300万円です。
ただし、数週間や半年の短期留学もあり、留学する地域や留学のプログラムを用意する会社によっても費用は異なります。
自分の看護留学の目的に合った留学先・留学期間を選び、必要資金を試算しましょう。
看護留学で英語力を身につければ、患者さんはもちろん、外国人労働者とのコミュニケーションも円滑になります。
今後、人手不足が深刻な医療や介護の現場では、外国人労働者は増加すると予想されています。
きたるべき時代に、質の高い医療を提供できるよう、今のうちに語学力を身につけておきましょう。
看護留学をしたいと思ったら、いくら貯めればいいのでしょうか?留学費用を仮に240万円として、シミュレーションしてみました。
3年後を目標に留学費用を貯める場合、1年間で80万円貯金しなければなりません。1ヵ月あたり貯金に回す金額は約7万円です。
5年後を目標に留学費用を貯める場合、1年間で48万円貯金しなければなりません。1ヵ月あたり貯金に回す金額は4万円です。
毎月の貯金とあわせて、ボーナスを全額貯金に回す看護師も。いずれにせよ、短期間で留学費用を貯めようと思うと、かなり切り詰めた生活をしなければなりません。
効率的に資金を貯めたいなら、投資を活用して時間短縮するのも1つです。
最後に、留学費用を賢く貯めるのに適した、リスクの低い投資方法を2つ紹介します。
ただし、リスクが低いというだけで、リスクがないわけではありません。投資のリスクを認識したうえで、一部は貯金で貯めるなど、バランスを意識することが大切です。
投資信託とは、専門家に資金を預けて運用を任せる方法です。運用で増えた分の利益は、手数料を差し引かれたうえで還元される仕組みです。投資する側としては、ファンド(資金を運用する会社)を選ぶだけなので、専門的な知識がなくても簡単に投資を始められます。
投資信託は、一括で購入する方法と、毎月一定額を積み立てる方法があります。留学費用を貯めるには、貯金感覚で取り組める「積立」がおすすめです。1万円など少額からスタートでき、金額を途中で変更することもできます。
一定金額を購入すれば、自然と高い時は少なく、安い時には多く購入することになります。そのため、一括で購入する場合と比べて、初心者でも利益を出しやすくなります。これを「ドルコスト平均法」といいます。
積立投資信託で資金を増やそうと思ったら、自分のお金を毎月拠出する必要があります。
一方、不動産投資なら、継続的に資金を拠出する必要がありません。
頭金さえ払えば、その後は自分のお金を拠出することなく家賃収入を受け取れます。
不動産投資というと、まとまった資金が必要というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
しかし、不動産投資ではローンを組むことが一般的なので、頭金が少なくても投資をスタートできます。
また、看護師は国家資格で収入も安定していることから、金融機関からの信用が高く、有利な条件でローンを組める可能性が高いといえるでしょう。
不動産投資で得られるリターンは、「家賃収入」と「物件の売却益」の2つです。
不動産を購入した後は、まずローンを返済しながら賃貸経営で家賃収入を得ます。
その後、市況や融資残債と売却価格との差額などタイミングをみはからい、物件を売却します。
つまり、「物件の売却額+数年間の家賃収入」から「頭金+ローン+利子+諸経費」を差し引いた残額が、手元に残るお金です。
留学費用を貯めるため不動産投資をするなら、この金額が留学費用になるよう設計しましょう。
今後、ますます需要が高まる英語力。看護の現場はもちろん、日常生活でも英語力を活かせる場面は増えていくでしょう。
看護留学を目指すなら、資金の貯め方を一工夫してみてください。