2021.5.27
特集

看護師の投資第一歩 コロナ禍でスタートすべき資産運用

はじめに

看護師の皆さんはじめまして。
私は40代男性看護師のkinokazuと申します。大学(商学部)を卒業後、準大手の証券会社に就職しました。しかし会社はバブル崩壊の影響で倒産してしまいました。景気に左右されない職業と考え、看護師を選びました。看護師になってから20年以上で働いてきました。内科の病院で働きながら、看護師免許を取りました。10年程その病院で働いていましたが、今は精神病院で働いています。

この10年ほどを振り返るとアメリカのリーマンショックの影響等も受けましたが、東京にオリンピックを誘致し景気が上昇、IT企業の進歩など様々な好材料が続き、コロナ禍であるにも関わらず上昇トレンドにある状況です。日本、外国の株式等に投資され、利益を出された個人投資家もいらっしゃることでしょう。私もその一人でした。また仮想通貨やFX等では億単位の利益を出された方の情報が流れてきます。仮想通貨(2018年金融庁は暗号資産に名称変更)は、おそらく今後も更に注目が集まるでしょう。しかし金融商品と呼ぶにはあまりにも上下動が激しいため、ある程度リスクが取れる余裕資金で手を出すべきだと感じています。これは投資よりギャンブルに近いと感じています。利益は雑所得に換算され、かなりの額を税金で持っていかれることも理解しておく必要があります。また証券会社などに依頼して資産運用を行って場合は手数料が発生することも忘れてはいけません。
 

将来のお金の不安

 超高齢社会、少子化などの社会環境の影響で、私達の生活にかかる費用は今後ますます増加していくことが予想されています。銀行等に預貯金しておくだけでは、超低金利のため、お金をなかなか増やせない状況です。
今後日本は少子高齢化が加速、65才以上の割合が更に増加します。公的年金受給開始年齢は現在65才からになっています。年金なんかあてにできないと考えている方も多いと思います。老後2000万円問題など一時話題になりました。今の看護師のハードな仕事を70才やその先まで続けると考えると、色々不安にもなりますね。
 高齢者が増えるということは、働ける生産性のある人間が減っていくということになります。病気の治療や介護が必要な人間が増え、増加する社会保障費を補填するための1人あたりの社会保険料や税金が今後更に増加することが予想されます。またインフレ(インフレーションの略、物価が上昇傾向にある状況のこと)が、進んでいくのではないかという味方も強く、お金に対する私達の不安は増える一方です。インフレによる物価上昇に相まって考えると、お金を普通に預けておくだけでは、資産価値は減少していくことが予想されます。今後のインフレリスクに備えるためには、現金の一部を、インフレの時に値上がりしやすい株や不動産、金等の貴金属等の物に変えておくことがリスクヘッジになるとも言われていますが、日本の景気が更に冷え込む可能性も予想されていて、株式等の投資もリスクが高くなります。(1970年代のオイルショックの時、原油価格や物価が値上がりし、それまで続いていた高度経済成長が終わり景気は低迷、インフレに強いと言われていた株価が下落しました)。

現在の日本の株式市場

 コロナ禍の中、景気低迷してもおかしくない世の中にあるにも関わらず、株高が続いているのはどうしてでしょうか?そこには日銀という巨大な買い手の存在があるのです。日銀が国債や、上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(J-REIT)等を購入、現在の株高はこれらの金融緩和政策の影響と考えられています。まさに株式バブルの状態です。実体経済との乖離した株価バブルはいつまで今の水準を維持できるのでしょうか?再び懸念される株価バブル崩壊を注視しつつ、投資のことを少しずつ学んでいきましょう。
 

投資とギャンブルの違い

 投資で、お金を増やすことも損失を出すこともありますが、投資はギャンブルと目的が大きく異なります。ギャンブルは掛け金から主催者側の運営費など差し引いた金額を勝敗に応じて分け合う仕組みになっています。
一方投資は、その投資先である企業、あるいは国などの運営、成長のために資金を投資家から集め、企業がその目的を果たし、出した利益に応じその対価を投資家に支払うという流れになっていて、投資することにより、その企業や国の経済成長を支えていることになると言えるのです。

どのような資産運用を目指すべきか

 資産運用を始める第一歩として、まず分散投資を意識しましょう。分散投資とは、1つの投資先に資金を集めるのではなくて、複数の投資先に資金を分配して投資する考え方です。例えば日本の株式や債権だけでなくて、外国の株式や債券、投資信託、仮想通貨などといったデジタル通貨、金等の金融商品等に分配しておくことです。たとえ1つの投資先で損失が出てしまったとしても、別の投資の利益で補填できる様に準備します。
 また短期で利益を出そうとせず、長期保有で投資をする方が、リスクは抑えられます。資産運用は投資期間が長くなるほど、収益が安定します。短い期間で売買して利益を出そうとしても、その売買で証券会社に手数料、更に手数料に対する税金が掛かっていることも理解しておくとよいでしょう。
 資産運用や投資と聞くと、なんだか難しそう、大きな金額が必要ではないかと考えてしまいます。確かに資産が大きければ、うまく運用していければ利益も雪だるま式に増やしていけるのは想像できます。まとまった資金が貯まるまで投資はできないと考えてしまいがちですが、自身で納得できる金額を貯めるには、時間が過ぎていくばかりで、機会を失っていくことになります。たとえ少額からでも少しずつ資産運用を始めてみましょう。1万円位から投資を始められるミニ株投資等もあります。仮想通貨も少額から始められます。少額であれリターンが得られれば、資産運用の経験となり、知識がついてきます。まずは知識を身につける自己投資、勉強のつもりで初めて見るのもいいと思います。その一歩目を踏み出すために学んでいきましょう。
 看護師の仕事は、目の前の病気と戦っている患者さんを援助するすばらしい仕事です。ただその世界だけに没頭していると、見る世界が狭くなりがちです。投資の勉強、経験で格段に視野、社会が広がると思います。一緒に勉強していきましょう。

参考文献:資産運用と証券投資スタートブック(2021年版) 2021年3月日本証券業協会
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