2019.6.25
ワタシの仕事

パワハラに立ち向かう心の強さを手に入れるために

(画像=frankie's/Shutterstock.com)
(画像=frankie's/Shutterstock.com)
上司との人間関係が気になりお腹が痛い……そう感じる人は、ひょっとしてパワハラを受けている人なのかもしれません。今回の記事は、理不尽な仕打ちからあなたの身を守るための心のあり方について解説します。 

こんなことをされていたらパワハラかもしれない

上司や同僚から次のようなことをされていたら、パワハラにあたる可能性が高いです。

・殴る、蹴る、文房具で頭を叩かれるなどの暴行を受けた(身体的な攻撃)
・多くの同僚がいる前で、大声でしつこく叱られた(精神的な攻撃)
・自分にだけ、定時では絶対に終わらないような仕事を押し付けられた(過大な要求)
・話しかけても無視される(人間関係からの切り離し)
・他の人が普通にやっている仕事を、特に理由もなく自分だけやらせてもらえない(過小な要求)
・ロッカーを無断で開けて中を見られた(個の侵害)

これと似たようなことをされており、仕事や日常生活に支障をきたしているのであれば、パワハラとして対応することが必要です。厚生労働省のパワハラ対策用情報サイト「あかるい職場応援団」では、このような具体例と6つの類型を挙げています。もっといろいろな例を知りたいという人は下記を参考にしてください。

厚生労働省:あかるい職場応援団

パワハラとは立場を利用した理不尽な振る舞いのこと

具体的な事例にあてはまらなくても、「これってパワハラ?」と思うことは少なからずあるでしょう。判断に迷うときは、原則論に沿って考えてみましょう。2019年5月29日、通称パワハラ防止法が成立しました。パワハラの定義を実質的に初めて明文化した画期的な法律で、次のような振る舞いについて事業主に対策を求めています。

第32条の2
「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されること」

つまり、パワハラとは職場での立場が強いことを利用して、仕事として不必要なほどのストレスを与えることです。加害者になるのは上司に限らず、同僚や部下の場合もあります。看護師に関しては、医師などの他職種も含まれるでしょう。パワハラ防止法による抑止力が期待される一方で、効果を疑問視する声も少なくありません。

なぜなら、事業主に対する罰則が実質的にないからです。やはり、自分の身は自分で守る必要があります。

半数以上が相談しないのはなぜか

しかし、実際のところパワハラをやめさせるべく立ち上がる人は、少数派となってしまっているのが現実です。2017年に発表された厚生労働省の調査によると、パワハラをされたと感じて「何もしなかった」人は、勤め先の規模やパワハラ対策に積極的な企業であるかどうかに関わらず、おおむね40%台でした。つまり、少なくとも4割の人が泣き寝入りしているのです。

パワハラがなくならない理由の1つは、被害者が声をあげにくいことにあるのではないでしょうか。しかし、そのままではよくなるばかりか、エスカレートする可能性すらあります。同調査によると、何もしなかった理由で最も多かったのは「何をしても解決にならないと思ったから」が68.5%、次いで「職務上不利益が生じると思ったから」が24.9%です。

「職務上不利益が生じる」とは、どういうことでしょうか。おそらく、パワハラを訴えたことで報復として転勤や降格を命じられることなどを恐れているのでしょう。

職場を客観視できる強い人になろう

パワハラを受けても何も行動しない理由には、他にもさまざまなものがあります。

・職場の上司や同僚との人間関係が悪くなることが懸念されたから:13.4%
・パワーハラスメント行為がさらにエスカレートすると思ったから:12.9%
・職場内で公になることが懸念されたから:6.3%

これらのほとんどが主観的な理由といえます。「パワハラを訴えることで、さらに状況が悪くなるのでは?」という不安によるものです。「仕事を失ったら路頭に迷ってしまうから、下手なことはできない」という考えが背景にあるのかもしれません。しかし、パワハラをそのまま放っておいてよいものでしょうか。職場の環境は悪くなる一方です。

第2、第3の被害者が現れるかもしれません。荒んだ人間関係が患者さんへの看護に表れ、取り返しのつかない事態になる可能性すらあります。不安な気持ちに負けず行動を起こすためには、状況を客観的に見られる心の強さが必要です。そのための方策として一つ考えられるのは、看護師としての仕事以外にも収入源を持つことです。

副業でも投資でも何でもよいので、仕事以外の稼ぎ方を体験してみましょう。そうすることでパワハラを泣き寝入りしてまで守ろうとしていた今の職場がちっぽけに見え、行動に移ることができるかもしれません。具体的な行動としては、勤め先に相談窓口があれば相談してください。相談しにくかったり、そもそも窓口が設置されていなかったりする場合は、外部の相談機関を利用しましょう。

労働基準監督署にある「総合労働相談コーナー」、差別やハラスメントなどさまざまな人権侵害の相談に乗る「みんなの人権110番」などがあります。パワハラだと思える行為は、しっかりメモしておいてください。ICレコーダーなどに録音するのも有効です。証拠を残しておくことで、相手は言い逃れができなくなります。人の心を土足で踏みにじるような振る舞いには、毅然と対応しましょう。

仕事だけが全てじゃないと思えば強くなれる

職場における立場を利用して、仕事に不必要なまでにあなたの人格を傷つけることは、れっきとしたパワハラ行為です。被害の連鎖を断ち切って自分自身を守ったり、患者さんを守ったりするために立ち向かうべきでしょう。仕事以外のことで収入が得られるようになると、より行動を起こしやすくなるはずです。

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